なぜ突発性発疹で
子どもが不機嫌になる?

突発性発疹とは

突発性発疹は、生後6か月~2歳頃までによくみられる感染症です。突然39℃~40℃の高熱が3日~4日間続くのが特徴で、咳や鼻水の症状は目立たないのですが、便がゆるくなることがあります。
最も特徴的なのは解熱後に顔や体全体に発疹が現れることです。
発熱している間は機嫌がよかったのに、解熱後に機嫌が悪くなることもありますが、不機嫌の多くは 1 週間程で治ります。

また他のウイルスより比較的熱性けいれんを起こしやすい(多くは発熱初期)ため注意が必要です。この病気のウイルスに対する検査や治療薬はなく、自然に治るのを待つことになります。

突発性発疹とは

突発性発疹の感染経路

唾液から経口感染する可能性が高いと考えられていますが、はっきりしたことはわかっていません。


突発性発疹の潜伏期間

10日程度の潜伏期間があります。


突発性発疹の予防方法

特に予防法や予防接種はなく、予後が悪いことはあまりありません。


受診の目安

以下のような症状がある場合、速やかに受診するようにしてください。

  • 熱が5日以上続いている

  • とっている水分の量が少ない、12時間以上尿が出ていない

  • ぐったりとして機嫌が悪い
  • けいれんを起こしている

  • 嘔吐や咳がある


検査・診察・治療

突発性発疹症は解熱後発疹が出た時点で診断がつくため、発熱が持続している間は、他の感染症の可能性もあるため、必要に応じて検査を行うこともあります。
特効薬はなく、適宜解熱剤を使用しつつ免疫力で症状が軽快するのを待つことになります。


突発性発疹に関してよくある質問

突発性発疹にかかった場合、いつから登園できますか?

突発性発疹に感染した場合、発疹が現れた頃には周囲へ感染させるリスクはありません。
熱が下がってから24時間が経過し、食欲が戻って元気があれば、登園しても構いません。

突発性発疹になった場合は、病院へ行った方が良いですか?

高熱が出るため、保護者の方が心配して病院へ駆け込むことは珍しくありませんが、高熱が出ていても他に症状が無ければ、冷静に経過を観察することが大切です。
ただし、意識障害があったり、けいれんが起きていたりするなど症状が重い場合には、救急病院を受診してください。

突発性発疹はなぜ不機嫌になるのでしょうか?

発熱や発疹など、いつもと体調が違って不快感や不安があるために不機嫌になります。
まだ言葉で不快さや不安を伝えられない赤ちゃんは、気持ちを訴えるために泣いたり、癇癪(激しい感情の爆発)を起したりすることがあります。
また、2~3歳のお子さんの場合、イヤイヤ期や自己主張が強くなる時期と重なることが原因のケースもあります。

大人でも突発性発疹に感染しますか?

突発性発疹に一度感染すると免疫が作られます。
原因となるウイルスは2種類あるため、2回罹患する場合もありますが、ほぼ全員が2歳頃までに感染しているため、5歳以上でかかるということはほとんどありません。
そのため、大人になってから感染することはほとんどありません。

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